ひげじいの「ひるがの日記」記事詳細

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2015/09/03

スイス失敗談パート2

明日はチューリッヒへ戻るという日にも、エンガディンパスを大いに利用して
ピッツネイル(3,056m)と向かい側にあるピッツコルヴァッチ展望台(3,303m)へ
登って降りて又登ってとケーブルカーやロープウエイを乗りまくっておった。

途中でセガンティーニ美術館へ寄り道したら「シエスタ」(昼休み)の真っ最中であった。
サンモリッツ近辺では、小さなお土産屋さんやコンビニ程度のcoopでも昼休みはシッカリとるところが多い。
サンドイッチを買おうとまだ開いているcoopへ走ったら、無情にも目の前で扉を
閉められてしまったこともあった。

夕方にはサンモリッツ地方での豪華イベントである馬車の送迎で
フェックス谷の奥にあるホテルフェックスでディナーを!という計画であった。

前日のロゼック谷と違ってyasudaの名前で馬車をチャーターしておいたので、
夕方シルスマリアの馬車乗場へ行けば、アトはスイスイ(じゃやなかった)ユメのお馬車は
シャンシャンと往復してくれることになっておった。

随分前に我が家の最高権力者との二人旅でフェックス谷へ来た時のこと。
その頃は足も膝も大丈夫だったので往復ハイキングでも平気だったのじゃが、
お金持ちそうなご婦人方が馬車を待たせておいてこのホテルでディナーしているのを見て
『羨ましい!』と思ったそうである。

スイスでは原住民以外のクルマの乗り入れが禁止されている谷間の道がアチコチにある。
ハイカーにとっては好都合なのだが、膝悪・腰悪オバン達にとってはつらいものがあるようで、
そのうち電動クルマ椅子のレンタルでもやってくれんかナァ。

往復の飛行機の中でディズニー映画実写版『シンデレラ』を見続けていた夢見る少女の成れの果ては、
とにかくカボチャのそれでなくても「馬車」を見ると乗りたがるのである。

30分ほど早く馬車乗り場に到着したがスタンバイしていた馬車はすぐに出発してくれた。
(写真は中間点のホテルゾンネでの給水)

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谷の奥には氷河が見え、牧草地には花が咲きと典型的なスイスの田舎風景の中を馬車に揺られて
1時間でホテルフェックスに到着。少し散歩してから夕食が始まった。

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氷河特急のランチもレストランでの外食もホテル以外は全て3人前を注文して夫婦で一人分をシェアしてきたが、
このホテルはビンボーな日本人に同情したのか最初から半人分を一人前のお皿に盛りつけて運んできてくれた。

メインディッシュは骨付き牛肉であったが写真はデザート、我々にとっては十分なボリュームである。
最後にご愛嬌のスズメらしき小鳥がお皿の残りを召し上がるというのどかなテラス席である。

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イタリア人らしき御者の兄ちゃんにもホテルのスタッフにもスイスでは不要といわれるチップを握らせて、
お金持ち気分で帰途についたら途中で野生の鹿がこちらを見ていた。

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申し分のない楽しい旅だったのに終点で我が家の最高権力者に勝るとも劣らないデブのオバハンが、
イタリア語訛りみたいな片言英語でまくし立ててきた。

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『お金を払ってチョーダイ!』
『行きがけに御者に払ったヨ!』
『あの子は新人で何もわかっちゃいないのヨ!』
押し問答の末、夕方の6時を過ぎると夜間割増料金になるので、その分を払ってくれとのことであった。

理解が出来たので追加分を払ったら急にゴキゲンなったオバチャンは、どこから来たのかとか
どこに泊っているのかとか聞いてくれて、お愛想笑いを浮かべて帰って行った。

馬車を降りるときにイケメン御者のマリオに手をとってもらおうと期待していた我が最高権力者は、
親方だかその夫人だかに叱られてションボリ帰っていく後ろ姿を見て残念そうであった。

失敗談というほどではないかも知れないが、ツアーコンダクターとしては勉強不足で
お客様に不愉快な思いをさせて申し訳なかった。

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